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令和8(2026)年度 研究テーマ

心おどり ひびき合う体育学習
〜共にひらく奈良の体育〜

 本研究会は長年にわたり、子どもの姿を中心に置き、運動が得意な子も苦手な子も、一緒になって体育の喜びや運動の楽しさを味わえるよう、仲間とのつながりを重視した研究を積み重ねてきた。特に研究の軸として「つながり」を中核に据え、その意味を時代と共に深化させながら、子どもたちが生き生きと活動する授業づくりを県内全域で推進し、奈良の体育の基盤を築いてきた。
 令和3(2021)年度より、研究主題を「はじける・つながる・輝く〜深い学びを実現する体育学習の追究〜」とし、取り組んできた。子どもたちが夢中になって運動に親しむ姿(はじける)や、仲間と関わりながら学ぶ姿(つながる)が、多くの公開授業で具現化された。特に「主体的な学び」への転換において、大きな役割を果たした。「はじける・つながる・輝く」という理念は、目指すべき子どもの姿をイメージさせる一方で、その状態をどのように客観的に評価し、個々の「深い学び」へと確実につなげていくか、という解釈の具体化に課題が残された。
これまでの研究を土台にして、新たな研究主題を「心おどり ひびき合う体育学習〜共にひらく奈良の体育〜」と設定し、以下の通り研究を進めていく。

① 心おどり:これまでの「はじける」(主体的)を継承・発展

 子どもが「やってみたい!」と心を動かす瞬間を学びの原動力とする。エージェンシー(当事者性)の育成:単なる「楽しい」に留まらず、子どもが自らの学びの主導権を握り、目的を持って取り組む力を高める。
 自己調整学習のプロセス:与えられた課題をこなすのではなく、自ら課題を設定し、練習方法を選択・修正するプロセスも大切にしていく。
 身体知(しんたいち)の言語化を重視:知識の獲得に偏らず、身体感覚に基づいた「動きのコツ」を掴み取り、言語化することをめざす。「わかった!」⇔「できた!」を積み重ねるプロセスを重視する。
【目指す子どもの姿】
・主体的に夢中になって取り組もうとする姿
・自分を高めようと前向きに挑戦する姿
・単なる「楽しい」に留まらず、運動の本質的な楽しさを味わい目的をもって取り組もうとする姿
・「わかった」と「できた」がつながる喜びを感じる姿

② ひびき合う:これまでの「つながる」(対話的)を継承・発展

 一人一人の考えや動きが相互作用(共鳴)する、より質の高い「協働的な学び」の姿を目指す。

身体を通じた対話: 言葉だけでなく、動きを見せ合い、感じ取り合い、「わかった!」⇔「できた!」の共有によって学  びを増幅させる。

質の高い対話を実現するしかけ:見合いの場の設定や見合いの視点などを提示することで、質の高い対話ができる環境を作る。
 人間関係の醸成:お互いに認め合い励まし合うことで、よりよい人間関係を築く。(学級づくり)
【目指す子どもの姿】
・自分の考えをもち、共に考え、課題を解決する姿
・協働的な学びの中で、考えを広め、深める姿
・「わかった」と「できた」の共有によって、学びが増幅していく姿
・運動を通して、子どもたちが結びつきを深める姿

 

③ 共にひらく: これまでの「輝く」(深い学び)を継承・発展

「拓く」
(1)可能性を拓く:「できない」が「できる」に変わる技能的変容。
(2)視野を拓く:質の高い対話を通して、学びの視野を広める。
(3)未来を拓く:生きる力(知・徳・体)の獲得。
「開く」: 閉ざされた学びではなく、誰もが参加できる「開かれた授業」を構築する。
「啓く」: 研究会メンバーが共に学び合い、高め合う教師集団を目指し、研究の成果を県下に広めていく。
【目指す子どもの姿】
・「できない」が「できる」にかわっていく姿
・質の高い対話を通して、学びの視野が広がる姿
・誰ひとり取り残さず集団として学ぶ姿

 以上の3点を中心に、奈良県の子どもたちの「主体的・対話的で深い学び」が体育科の学習の中で実現できるように研究を進めていく。
 また、本研究会が長年培ってきた「体育のユニバーサルデザイン」の視点を根幹として、これからも大切にしていく。運動が得意な子も苦手な子も、すべての子どもが「自分も参加できる」「自分にもできる」と実感できるインクルーシブな場を創造する。「奈良の体育」という言葉には、これまでの実践への誇りと謙虚に学び続ける姿勢をもち、誰ひとり取り残さない授業をこれからも守り抜くという強い決意を込めている。
 この研究主題は、子どもたちだけでなく、私たち教師の成長モデルでもあると捉えている。子どもたちが夢中になって取り組みたくなる授業を共に考えていく場こそが、小体研の研究会や指導法研修会であり、私たち自身が「心おどる」授業研究を行う場とすることを目指したい。また、若手教師の新しい感性とベテラン教師の経験値が研究会や各所属の職員室において「ひびき合う」ことで、共に高め合っていくことにつながると期待される。これまで本研究会が大切にしてきた「奈良の体育」のDNAを次世代へ継承しつつ、新しい時代の指導法を共に「ひらいて」いきたいと考える。

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©2026 奈良県小学校体育研究会

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